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口腔機能低下症とは?第1回~50歳を過ぎたら知っておきたいお口の衰え~

「最近、食べこぼしが増えた」

「硬いものが食べにくくなった」

「口が乾くことが増えた」

「お茶や汁物でむせることがある」

このような変化を感じたことはありませんか?

多くの方は、

「年齢のせいだから仕方ない」

「まだ食事はできているから大丈夫」

と思われます。

しかし、その小さな変化は口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう)の始まりかもしれません。

近年、高齢化社会の進行とともに注目されているのが「健康寿命」です。

健康寿命とは、介護を必要とせず自立した生活を送ることができる期間を指します。

そして、その健康寿命と深く関係しているのが「お口の健康」です。

今回は口腔機能低下症についてわかりやすく解説します。

 

口腔機能低下症とは?

口腔機能低下症とは、加齢や病気などによって

  • 噛む力
  • 飲み込む力
  • 唾液の分泌
  • 舌の動き
  • 発音機能

などのお口の機能が複数低下した状態をいいます。

2018年から保険診療の対象となり、現在では高齢者歯科医療において重要な疾患として位置づけられています。

以前は、「歯が何本残っているか」が重視されていました。

しかし現在では、歯が残っていても、お口の機能が低下していれば健康に影響することが分かっています。

 

オーラルフレイルとの違い

最近よく聞く言葉に「オーラルフレイル」があります。

オーラルフレイルとは、お口の機能が衰え始めた初期段階を指します。

例えば、

  • 滑舌が悪くなった
  • 食べこぼしが増えた
  • 噛みにくくなった
  • むせることが増えた

などです。

これらを放置すると口腔機能低下症へ進行し、

さらに全身のフレイル(虚弱状態)へとつながります。つまり、

口腔機能低下症は健康寿命の入り口にある病気とも言えるのです。

 

なぜ口腔機能低下症が問題なの?

噛む力が低下する

噛む力が弱くなると、

  • 野菜
  • 繊維質の食品

などが食べにくくなります。

すると、

  • 麺類
  • パン
  • やわらかい食品

ばかりを選ぶようになります。

その結果、タンパク質やビタミン不足が起こりやすくなります。

 

筋力が低下する

栄養状態が悪くなると、全身の筋肉量も減少します。

特に高齢者では、

  • 転倒
  • 骨折
  • 要介護

のリスクが高くなります。

 

誤嚥性肺炎のリスクが高まる

飲み込む力が低下すると、食べ物や唾液が気管に入りやすくなります。

これを誤嚥といいます。誤嚥によって起こる肺炎を誤嚥性肺炎といい、高齢者の入院原因として非常に多い病気です。

 

会話が減る

舌や唇の動きが悪くなると、発音しにくくなります。すると人との会話が減り、社会参加の機会も減少します。

これが認知機能低下につながる可能性もあります。

 

こんな症状はありませんか?

以下の項目に当てはまる方は注意が必要です。

□ 食べこぼしが増えた

□ 硬いものが食べにくい

□ お茶でむせる

□ 口が乾く

□ 口臭が気になる

□ 滑舌が悪くなった

□ 食事時間が長くなった

□ 以前より食べる量が減った

□ 入れ歯が合わない

□ 外出や会話が減った

複数当てはまる場合は、一度検査を受けることをおすすめします。

 

50歳を過ぎたら要注意

口腔機能低下症は高齢者だけの病気ではありません。

実際には50代頃から、

  • 噛む力
  • 唾液量
  • 舌の機能

は少しずつ低下し始めます。しかし進行がゆっくりなため、多くの方が気付きません。

だからこそ、症状が出てからではなく、症状が軽いうちに検査することが重要です。

 

当院で行っている口腔機能検査

当院では口腔機能低下症の早期発見のために検査を行っています。

①咬合圧検査(噛む力の検査)

噛む力を数値で評価する検査です。

「噛めているつもり」でも、実際には咬合力が大きく低下している場合があります。

咬合力の低下は、

  • 食事量低下
  • 栄養不足
  • フレイル

に直結する重要な指標です。

②唾液量検査(口腔乾燥検査)

唾液には、

  • 虫歯予防
  • 歯周病予防
  • 口臭予防
  • 飲み込み補助

などの重要な役割があります。

唾液量が低下すると、

  • 口が乾く
  • 食べにくい
  • 話しにくい
  • むせやすい

といった症状が現れます。

当院では唾液量を測定し、口腔乾燥の状態を評価しています。

 

口腔機能低下症は改善できる?

「年齢だから仕方ない」

と思われがちですが、口腔機能低下症は早期発見によって改善や進行予防が期待できます。

例えば、

  • 入れ歯の調整
  • 歯周病治療
  • 噛む機能の回復
  • お口の体操
  • 唾液分泌を促すトレーニング

などです。適切な管理を行うことで、食事や会話を長く楽しめる可能性があります。

 

定期健診は虫歯チェックだけではありません

歯科医院の定期健診というと、虫歯や歯周病のチェックをイメージされる方が多いと思います。

しかしこれからの歯科医療は、「歯を守る」だけではなく、お口の機能を守ることが重要になっています。

特に50歳を過ぎた方は、お口の健康診断だけでなく、お口の機能検査も受けることをおすすめします。

 

まとめ

口腔機能低下症は、

  • 噛む力
  • 飲み込む力
  • 唾液量
  • 舌の機能

などが低下する病気です。

放置すると、

  • 低栄養
  • フレイル
  • 誤嚥性肺炎
  • 要介護

へつながる可能性があります。

当院 東山デンタルクリニックでは、咬合圧検査(噛む力の検査)、唾液量検査(口腔乾燥検査)

を実施し、口腔機能低下症の早期発見・早期対応に取り組んでいます。

「最近噛みにくい気がする」「口が乾く」「むせることが増えた」というようなことが当てはまる方は、お気軽にご相談ください。

将来も自分の歯でおいしく食事を楽しむために、今からお口の機能を守っていきましょう!

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